TRACKSCAN-Pシリーズ光学トラッキング式3Dスキャンシステム

CMM測定可能なマーカーレス3Dスキャンシステム

あらゆる形状を捉える3Dスキャンシステム

TRACKSCAN-Pは、光学トラッキング方式の3Dスキャンシステムです。
ハンディー型3Dスキャナーと光学式トラッカーで構成され、マーカーレスで高精度3Dデータを取得できます。
本製品では以下の3つのスキャンモードを瞬時に切り替えることができて、検査や寸法測定、リバースエンジニアリングなど、三次元測定が必要なさまざまな用途に対応しています。

・最大260万点/秒の高速スキャンモード：大型の対象物でも素早くスキャン可能
・最大解像度0.020mmの高解像度スキャンモード：細かい部分や表面の質感も鮮明に再現
・ディープホールスキャンモード：深穴や穴ピッチなど通常では難しい深さや間隔の計測も可能

さらに、プローブ(T-Probe)を活用することで、ワークのエッジ、円、スロットなどの特徴を高精度で取得できます。

「TRACKSCAN-P」4つの特徴

粉末スプレーなしで黒色や光沢物をスキャン

本製品はブルーレーザーを光源とするハンディー型3Dスキャナーです。ブルーレーザーは、赤外線に比べて波長が短くエネルギーが高い特性から、外部の光や熱などの影響（干渉）を受けにくいという特徴を持っています。
その結果、反射率が低い黒色や光沢のある素材に対しても、粉末スプレーを使用することなくスキャンが可能です。また、屋外や工場内など、直射日光や熱変動が激しい環境下でも正確な計測を実現します。

i-hole:穴の形状を自動抽出

TRACKSCAN-Pは、グレースケール値を使用して、画像内の境界線を検出することができる高性能な機器です。補助光モジュール「i-hole」を取り付けることにより、照明が均一化され、穴の形状を正確に抽出することができます。この機能により、板金部品の精密測定など、さまざまな用途に利用することができます。

T-Probe:狭くても当てるだけ、3D測定

T-ProbeはポータブルCMM測定装置で、プローブを対象物の表面に直接当てるだけで、高精度な形状データ(最高精度0.030mm)を取得できます。本装置は深穴や円形、スロットなどの狭いエリアも測定可能で、検査や寸法測定などの幅広い用途に対応します。

最大16mまで広がる3Dスキャン空間

M-TRACK光学式トラッカーは、カメラで対象物を追跡することで、マーカーなしで高精度な3Dスキャンができる装置です。このトラッカーを増設すれば、測定範囲は最大約16mまで拡張できます。そのため、自動車や航空機、船舶などの大型の対象物に対してもスムーズにスキャンが可能です。

TRACKSCAN-Pシリーズの仕様

機種名		TRACKSCAN-P542	TRACKSCAN-P550
スキャンモード	高速スキャン	34本クロスブルーレーザー	42本クロスブルーレーザー
	高解像度スキャン	7本平行ブルーレーザー
	ディープホールスキャン	1本ブルーレーザー
レーザー本数合計		42本	50本
最大精度※⑴		0.025mm
最大スキャン速度		2,200,000 点/秒	2,600,000 点/秒
最大スキャン幅(ワンショット)		500 mm × 600 mm
レーザーレベル		Class 2M
最大解像度		0.020 mm
体積精度※⑵	10.4㎥	0.060mm
	18㎥	0.075mm
体積精度（MSCAN写真測量システム使用時）		0.044 mm+0.012 mm/m
プローブ精度(T-Probe プローブ使用時）		0.030mm
穴ピッチ精度(ホール検出機能)		0.050mm
測定対象物サイズ範囲 (推奨)		100~8000 mm
焦点距離		300 mm
被写界深度		400 mm
出力形式		.stl, .ply, .obj, .igs, wrl, .xyz, .dae, .fbx, .ma, .asc等
動作温度範囲		-10 – 40°C
動作湿度範囲(結露なし)		10 ~ 90% RH
インターフェース		USB3.0
推奨PCスペック		OS:Windows 10 / 11 CPU:i9 16コア/24スレッド以上 / RAM:64GB以上 GPU:NVIDIA RTX3050(8GB)以上 (AMD社GPUは対応しておりません)
ソフトウェア		Tviewer

※(1) ISO 17025試験所認定：VDI/VDE 2634 part3規格およびJJF 1951仕様に基づく寸法検出誤差（PS）の性能評価。
※(2) ISO 17025試験所認定：VDI/VDE 2634 part3規格およびJJF 1951仕様に基づくボール中心間距離測定誤差（SD）の性能評価。